他のコメディアンとは違う独特な笑いの世界を築き上げ、その世界に魅了された多くの人々から愛され続けてきた志村さん。
突然この世界からいなくなってしまったことで、改めて彼の偉大さを感じさせ悲しみに暮れる日々……。
おそらく子供の頃からずっといる面白いおじさんが、急にこの世界からいなくなってしまったことがショックで受け止めきれないから。
志村けん=当たり前の存在
まるで家族を失ってしまったような虚脱感があり、心の一部分が欠けてしまったような感覚……。
それほどまでに私達の心に居続けていた志村さん。
なぜここまで志村さんの存在は大きくなってしまっていたのか?
そこで志村さんが多くの人達から愛され続けている人気の理由について迫ってみました!
目次
【志村けんの人気の理由】わかりやすい笑いだったから
日本の笑いの原点を築いた人、それが志村けんさんだったのではないでしょうか。
もしこの世に“お笑いの教科書”というものがあるならば、必ず最初の1ページ目に紹介されるべき人ではないかと……。
学校の授業にはない「お笑い」の基礎を教えてくれた先生であり、彼からたくさんの心の豊かさを学んだ気がします。
志村さんの笑いはとにかくわかりやすいのが特徴!
一度も見たことないのに今日の追悼番組を見て3歳の娘が「何よ、この変なおじさんは(笑)」。流石です志村けん。 pic.twitter.com/U5NdhUMLgS
— ホットケノービ (@hotkenobi) April 1, 2020
志村さんが生み出す笑いのほとんどは見た瞬間に面白いと感じ、言葉のわからない小さい子どもから日本語のわからない外国の方にも通じる笑い。
観客に頭を使わせず見た目や動きだけで楽しませます。
それがいかに尊くて素晴らしいことか!
単純明快な笑いだからこそ多くの人々に愛され、人気の理由のひとつにつながっていたんじゃないでしょうか。
【志村けんの人気の理由】仕事への情熱が半端なかったから
テレビ見てて笑いながら泣いちゃう。
亡くなったのが本当に嘘みたい。
何度も何度も思う絶対嘘だと言ってください
こんなに面白くて愛されてる人が。。。 pic.twitter.com/DMxHISEOaZ— 🐇🐈 (@azu129u) April 1, 2020
ドリフのメンバーの仲本工事さんが志村は秀才と語っていた様子からも、志村さんは隠れた努力家としても知られていました。
志村さんの努力があったからこそ、多くの笑いをこの世に生み出してきたのです。
常に笑いのアンテナを張り仕事以外でもネタになるものをいつも探し求め、笑いに貪欲な姿勢を見せ続けていた志村さん。
生前仕事に対する姿勢でこんなことを語っていました。
ウケない方が恥ずかしいから!
観客にウケるためにひとつの笑いを作り上げるために必死に努力する姿はもはや職人!
志村さんが生み出すネタやキャラクターは一見単純なものに見えますが、よくよく見るとどれも手が込んでいるものばかり。
観客みんなが楽しめるように、毎回わかりやすい仕掛けが用意されているところに愛を感じますよね。
志村さんはただの出演者ではなく構成作家としても番組に関わり、自分で自分の番組の世界を作り上げたいという思いが強かったんだそう。
そんな志村さんの仕事に対する本気の姿勢があったからこそ完成度の高い数々のお笑いが生まれ、多くのファンを魅了していたんじゃないかと思われます。
【志村けんの人気の理由】芸風がブレなかったから
観客に頭を使わせない見たまんまを面白いと感じさせる志村さんの芸風は昔から変わっていません。
だからなのか志村さんの生み出す笑いはどこか懐かしさのようなものを感じさせてくれます。
でも全く同じネタだと飽きてしまう……。
そこで観客を飽きさせないために、新しい笑いも取り入れてアレンジを加えながら常に楽しませ続けてきました。
だからこそ同じコントでも何度見ても面白く感じ、ずっと愛され続けてきたのでしょうね。
そして志村さんの生涯はお笑い一色だったのではないかというくらい、本当にお笑いからブレない生涯だったように思われます。
これまで何度も俳優としてのオファーがあった志村さん。
いつも断り続けてきた志村さんですが、一度だけ俳優業を引き受けたことがあります。
それは相手が子供の頃からの憧れの存在だった高倉健さんだったから。
さすがに高倉さんに頼み込まれた志村さんはために断りきれず、1度だけ高倉さん主演の映画【鉄道員ぽっぽや】に俳優として映画に出演されています。
しかし、それ以外の俳優の仕事は2020年の朝ドラ【エール】と映画【キネマの神様】の仕事を引き受けるまでは全て断り続けてきました。
なぜなら志村さんはお笑いという仕事にとてもこだわりを持っていた方だったから。
番組の共演者で深い親交のあった東八郎さんから言われた言葉も影響しているとも言われています。
東八郎と志村けんの掛け合いが最高に面白すぎるw pic.twitter.com/xOplJudAuy
— ピロりかわ (@kazz_shred) September 8, 2018
当時志村さんは東さんになぜずっと馬鹿なことをやり続けているのかを尋ねたことがありました。
するとこんな言葉が返ってきたのです。
頭が良く見えるとコメディアンとして伝わってしまうから、バカだと思われている方が正しいのだと。
この言葉をずっと大切に想い続け、自分の信念を貫き通してきた志村さん。
また演出家に色々指示をされるのではなく自分で一から番組を作り上げたい!
そういう思いも強かったこともあり、自分は俳優業には向いていないと感じていたんだそう。
ひとつの信念に向かって走り続けてきたからこそ、志村さんが築き上げたお笑いの世界は多くの人々を魅了し続け今でも私達の心に残り続ける結果に!
自分のお笑いの世界を確立し、その道だけに黙々と突き進んだ姿勢は本当に尊敬に値しますよね。
【志村けんの人気の理由】常識人で気さくな人柄だったから
生前「人を笑わせるには常識や最低限人の気持ちがわからないといけない」と語っていた志村さん。
ドリフターズのメンバーとは常に敬語で対応し、上下関係がちゃんとしていた様子からも、普段から人としてきちんとしていたことが伺えます。
また目上の方に対してだけでなく、たとえ自分より芸歴が短い相手に対しても敬語で礼儀正しく振る舞っている様子にも好感が持てました。
そして後輩にも分け隔てなく接していたことからも、志村さんが普段から気さくな人柄だったことを感じさせます。
もし志村さんがいい加減な人だったら、これほどまでに長い間人気者であり続けることは不可能だったハズ。
生前自分のライバルは自分自身と語っていた志村さん。
誰かにライバル心を持つのではなく、自分が今できることをただやるだけ!
このスタンスをずっと守り抜いてきたからこそ、厳しい芸能界でも敵を作らず上からも下からも慕われる唯一無二の存在になり得たのではないのでしょうか。
【志村けんの人気の理由】優しい人柄だったから
志村さんが老若男女問わず多くの人々から支持されていたのは、この愛のあふれた優しい人柄があったからこそ。
志村さんは仕事に対してだけでなく、人に対する気遣いにおいても素晴らしいと感じさせる数々のエピソードが残されています。
人の気持ちに敏感だった志村さんは相手の気持ちになって考えて行動できる優しい人柄だったからこそ、人の心を優しくほどくことができたんじゃないでしょうか。
しかもその優しさは動物にまで伝わり、「天才!志村どうぶつえん」でおなじみのチンパンジーのパン君も志村さんに夢中になるほど。
志村けんとチンパンジーのパン君。
この種別の違いを越えた1人と1匹、いや2人の絆は、人間の親子以上だったかもしれない。
この2人の触れ合いは『愛』を感じる。#志村けん #志村動物園 #チンパンジー #パン君 #愛 pic.twitter.com/ilqgClNMDU
— 山シ〜タ丸 〜釣りを愛する男の中の男〜【公式】 (@yamashi_ta_maru) April 4, 2020
人だけでなくチンパンジーの心までわしづかみにさせるなんて、やはり志村さんの人柄はすごいとしか言いようがありません。
パン君と一緒にいる仲睦まじい様子はまるで本当の親子のようで、時にはコントに見えることも(笑)。
この微笑ましい姿にどれだけ多くの人々が癒やされたことか!
そしてそんな志村さん優しい人柄は画面を通して私達にも伝わり、多くの人々から愛される理由のひとつなのだと感じます。
まとめ
以上、志村けんさんが多くの人々から愛され続けている人気の理由についてお伝えしました。
自分の信念を貫き通し、いつも客を楽しませようと全身全霊でお笑いに生涯を捧げてきた志村さん。
お笑いのスペシャリストとしてだけじゃなく、どんな相手に対しても誠意を持って接していた様子からも人としても素晴らしかったことが伺えます。
いつも人の心に敏感で、相手の気持ちを察する能力に長けていた志村さん。
彼の愛あふれる行動に救われてきた人は計り知れません。
そんな人としても優れていた志村さんだったからこそ、多くの人々から支持され愛され続けてきたんだと思います^^