ドラマ【テセウスの船】の北海道音臼村で31年前に起きた毒物混入事件には多くの謎が隠されています。
この事件が起きる前、この村ではいくつもの不可解な事件が引き起こされていました。
その最初の事件というのが1989年1月7日に起きた千夏事件!
この事件は事故として片付けられますが、実はこの事件にも謎が隠されていたのです。
この記事では原作ネタバレから千夏事件の真相について解説していきます。
※但しネタバレを知りたくない方はご注意ください!!
目次
【テセウスの船】千夏事件とは?
主人公田村心(竹内涼真)が突然タイムスリップで過去に戻ってしまい、飛ばされたところは31年前の毒物混入事件が起きた音臼村でした。
この事件が起きたのは1989年6月24日。
しかし、心が最初にタイムスリップしたのは1989年1月7日!
この日、村では2つの事件が起こります。
- 鈴が屋根から転落して意識不明になる。
- 千夏が除草剤を飲んで重体になる。
ひとつ目は心の姉鈴(白鳥玉季)が屋根から落ちて雪に埋まって意識不明状態に。
たまたま近くを通りかかった心に発見されたので、すぐに病院へ運びこまれ幸い軽い凍傷程度で大事には至りませんでした。
そしてもうひとつの事件というのが村の病院三島医院の次女千夏が巻き込まれたもの。
鈴が病院へ運び込まれてからしばらくして、千夏が自宅倉庫内で倒れている姿を発見されます。
その3日後に千夏は亡くなってしまったのです。
その後体内から除草剤が検出されたことから、千夏は倉庫にあった除草剤を誤って飲んでしまったとしてこの事件は事故として処理されることになります。
【テセウスの船】千夏事件に隠された謎とは?
一見不慮の事故のように見えますが、何かおかしいですね……。
なぜなら心は倉庫にあった除草剤を事故が起きる前に処分して、事件を食い止めようとしていたからです。
心はこの事件が起きることを前もって妻の由紀(上野樹里)が書き記したノートを見て知っていました。
本当に千夏が倉庫にあった除草剤を誤ってしまったのであれば、最初から倉庫にあった除草剤を処分すればいい。
そう考えた心は倉庫から勝手に除草剤を持ち出します。
しかし、その現場を2人の人物に目撃されてしまうのです。
ひとりは被害者の千夏。
そしてもうひとりは新聞配達員の長谷川翼(竜星涼)。
除草剤は確かに処分したハズなのに、その後なぜか事件が起きてしまいました。
このことから言えることは、千夏が飲んでしまったの除草剤は倉庫にあったものではなかったということ。
当時千夏は5歳でした。
自宅の倉庫にある除草剤であるなら、好奇心で誤って飲んでしまった可能性も十分考えられます。
しかし除草剤が別経由のものだった場合はどうでしょう?
そうなると自分から誤って口に入れてしまったというよりも、何者かによって何らかの形で除草剤を口に入れさせられた可能性の方が十分高くなってきます。
つまりこれは不慮の事故ではなく、ある人物によって引き起こされた事件だったのです。
【テセウスの船】千夏事件の犯人候補は文吾と長谷川?
この千夏事件を引き起こしたとされる疑わしい人物が2人います。
佐野文吾
一人目は心の父親でもある佐野文吾(鈴木亮平)。
現代では31年前に起きた毒物混入事件を起こした犯人とされている人物。
文吾を疑う理由は心が除草剤を処分した帰りに、偶然文吾と千夏が手をつない一緒に歩いているところを目撃してしまったからです。
その後千夏は倉庫内で倒れているところを、姉の明音によって発見されます。
直前まで千夏と一緒にいた文吾はかなり怪しいですね~。
長谷川翼
二人目は新聞配達員の長谷川翼(竜星涼)。
心が鈴を病院へ連れてきたとき、長谷川は病院に夕刊を届けに来ていました。
その後心が除草剤を倉庫から持ち出している現場を目撃し、その話を千夏の姉明音に話したことで心は犯人の疑いをかけられることになります。
それからしばらくして千夏事件が起こったことから、現場近くに直前まで病院にいたとされる長谷川にも犯行の可能性は十分考えられます。
この人物は千夏事件の1ヵ月後に引き起こされる明音失踪事件に大きく関与している人物であることからも、疑わしい人物として挙げられます。
【テセウスの船】千夏事件の真相は?犯人は加藤みきお?
心は倉庫から勝手に除草剤を持ち出したことが千夏にバレて、慌てて走って逃げ去ります。
しかし千夏はこのまま泥棒を見逃すわけにはいかないと、そのまま心を追いかけることに。
ちょうど周辺をパトロールしていた警察官の文吾。
その日は夕方から天気が荒れ出しそうだったので、子供がひとりでは危ないと感じた文吾は千夏を家まで連れ戻そうとします。
そして一緒に帰っているところを、たまたま心に見られてしまっただけだったのです。
千夏を家の前まで連れていくと、文吾は15分ほどそばを離れることに。
文吾が戻ってくる頃には既に千夏は倉庫内で倒れていたのです。
いったいこの15分の間に何があったのでしょうか?
実は千夏は文吾がいなくなったあとに、ある人物に会っていました。
その人物とは鈴と明音の同級生加藤みきお!!
この人物こそがこの事件を引き起こした張本人だったのです。
しかし、この事件は計画的ではなく突発的な犯行でした。
みきおの家庭環境はあまり恵まれておらず、愛情不足で育てられたせいでどんどん彼の心は歪んでいきます。
その心はやがて彼を悪の道へ導き、異常な固定観念によってまともに善悪の判断ができなくなっていました。
事件当日みきおは明音に聞きたいことがあって病院に来ていました。
それは学校から出された自由研究で、なぜ鈴だけ仲間はずれにしたのかということ。
元々鈴と明音は仲が良かったのですが、ある理由がきっかけで遊ばなくなってしまったのです。
それは親同士のトラブルが原因。
医者である明音の父親は急患のため現場に急いで駆けつけようと車のスピードを出しすぎてしまい、警察官の文吾に罪を問われることに。
このことを明音の父親はずっと根に持っており、文吾の娘と仲良くすることを明音に禁じていたのでした。
明音から真実を聞かされて衝撃を受けるみきお。
そのまま家に帰るつもりでしたが、たまたま倉庫内にいた千夏がなぜかとても可愛らしくみえて気になってしまったのです。
その日みきおは初めて自分で作った除草剤の入った毒入りジュースを持ち歩いていました。
千夏のところに行くと、なぜかそのジュースを無意識に千夏に勧めてしまっていたのです。
姉の友達だったこともあり、何の疑いもなくみきおからもらったジュースを口にする千夏。
その後千夏は倒れ、みきおもすぐにその場を立ち去ります。
つまりこの事件は偶然が重なり合って引き起こされたものだったのです。
▼加藤みきおの詳細はこちら!
まとめ
以上、ドラマ【テセウスの船】の千夏事件の真相についてお伝えしました。
加藤みきおの最初の被害者となってしまった千夏。
当初は文吾や長谷川が犯人ではないかと疑っていましたが、まさか犯人が子供だったとは衝撃ですね。
しかも毒入りジュースを持ち歩くなんて異常としか思えません。
加藤みきおの抱えている闇はかなり深いとみていいでしょう。